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発作性心房細動の発症を機に心臓弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症)が見つかり,弁形成手術と心房細動に対するメイズ手術(ラディアル手術)を受け,さらに術後に発症した感染性心内膜炎の治療を受けた記録です。

冠動脈造影CT検査:入院前日

7月8日(水)
 
 冠動脈CT検査。あらかじめ説明は受けていたが,ヨード造影剤を「プシューッ」という音とともに血管からかなりの勢いで注入されると,体中が,キ●タ●やお尻の穴まで熱くなる。造影剤を注入されるのはおっかなくて嫌な感じだが,熱くなる感じは,風呂で暖まっているようでむしろ気持ちいい。CTの中に入った後,ちょっとの間,息を止めて,検査自体はすぐ終わる。造影剤で気分が悪くなる人もいるようで,体調を聞かれたが,何ともない。

 いよいよ明日から入院だ。これまで書き忘れていたが,入院,手術に関して,気がかりなことがあった。剃毛である。
 私が読んだ限りでは,心臓手術なのに何故か皆さん例外なく下の毛まで剃っている。剃毛してもしなくても感染症のリスクは変わらないし,むしろ剃刀を使うと皮膚に傷がついて感染症リスクを高めるという話を聞いたことがあるのだが,心臓手術では例外なくやるようなのだ。
 看護師さんの前で,自分だけ下半身を剥き出しにするというのはちょっと恥ずかしい。
 それだけならまだいいが,万が一,不惑のおっさんが若い看護師さんの剃毛ごときで,中高生じゃあるまいし,惑うようなことが起こったら面目丸つぶれである。(・・;) 
 だがそれでも,まだ若い看護師さんにされてそうなるなら言い訳も立つ。おばさま看護師の前で不覚をとったら,プライドがズタズタになってしまうだろう。(T_T) 
 いやいや,まだおばさま看護師の前でならまだいい。万万が一,男の看護師にされてそうなってしまったら・・・いやだ!想像したくもないっ。(>ω<ノ)ノ
 こういうとき,古典的方法としては,畳の目を数えるとか,かけ算九九を唱えるとかあるが,病院に畳が敷いてあるとも思えないし,九九も効果はないので,般若心経を丸暗記してみることにした。なんとなく精神統一出来そうだからだ。幸いiTunes Storeに般若心経の読経があったので,これをiPodに入れて聞いていれば,意味は分からないが,正に「門前の小僧習わぬ経を読む」となる。敬虔な仏教徒の皆様,こんな邪な目的に使ってごめんなさい。(-人-)
 剃毛が避けられないのなら,男性看護師は論外だが,女性看護師でも学校を出たてのようなあまりに若い子にされるのは一層恥ずかしいし,年配でも嫌だし,できれば20台後半の綺麗な看護師さんに当たったらラッキーだなと思っていたが,うら若き女性看護師にそんな仕事をさせるのはけしからんという声に押されて,剃毛を研修医がするようになった大学病院もあったということを「大学病院のウラは墓場」という本で読んだ。ただし,研修医は下手くそで患者の大事な所を血だらけにしてしまうため,患者からの苦情で看護師の仕事に戻ったそうだが。
 病院に入るとどうしても下半身の世話を看護師に委ねることが避けられなくなることが多いが,この場合,女性患者は異性の看護師に世話されることに特に強い抵抗を感じるのではなかろうか。逆に男性患者は同性の看護師に世話されることに特に強い抵抗を感じると思うのだが,私だけ?。

 もう一つ。男がインターネットをやっていると,なぜだか不思議なことに,知らぬ間にハードディスクに色々なモノがたまってくる。このモノどもどうしようか? 
 心臓手術が安全とはいえ,僧帽弁形成術では1%弱の確率で死ぬこともあるわけだ。万が一,いや百が一,死んでしまったら,誰かにパソコンのハードディスクの中身を見られる事もあるだろう。そのとき,これらのモノどもを見られて,こういう趣味だったのか,などと思われるのも恥ずかしい。
 しかし,高々1%弱の確率のためにハードディスクを整理するのも面倒臭い。入院前というのは,片付けなければならない仕事もあって結構忙しいのだ。
 他の人はどうしているのだろう? バカバカしい話ではあるが,人が心臓手術に臨むとき,どれだけ死を現実問題として考えているかの指標の一つにもなるような気がする。

 ということで,心臓手術を受けた,あるいは受けることが決まった皆さん,サイドバーに投票欄を設置しましたので,「手術前にパソコンのハードディスクを整理したか否か」のアンケートにご協力いただけないでしょうか。女性でも,ハードディスクの中には他人には見せたくないモノがたまっているのではないかと思います。男女,整理したいモノにかかわらず,投票願えればと思います。
 とは言っても,このブログを読んで下さっている方の数が,2010年2月現在,10名ほどしかいないようですし,それも手術前の方が多いのではないかと思いますので,すぐには票が集まらないかとは思いますが,数年,待ってみるつもりです。手術前の方も,手術をしたら,あるいは手術が決まったら,この頁を思い出して投票していただけたら幸いです。
 是非,投票をよろしくお願いいたします。m(_ _)m

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ニャンニャンビデオ(心臓に疾患をお持ちの方は,興奮のし過ぎにご注意下さい)


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第2回自己血貯血

7月3日

 2回目の自己血貯血の日。その前に,血液検査,レントゲン検査,頸動脈エコー検査。頸動脈エコー検査は10分か15分くらいですぐに終わったと思う。頸動脈に詰まりがないかを確認したのだろう。
 その後,400ccの貯血に。今回は一発で針刺し成功。この貯血というのは,診療費の名目上は手術扱いになっているようだが,前回の手術料は,保険点数3,258点(=32,580円) (3割負担で9,774円)だが,今回は,400点(=4,000円)。同じ処置でなぜこんなに違うのだろう? 初診と再診の違いみたいなものか? ちなみに,検査なしで診察だけ受けた日は,再診料70点(=700円)だから3割負担でわずか210円である。いくらなんでも安過ぎると思う。こんなんだから日本の医療は検査漬け,薬漬けになってしまうのではなかろうか? 薬好きの国民性もあるとは思うが。
 今回も血抜きは20~30分で終わったと思うが,輸液の点滴のペースが前回よりも遅いようだ。途中,別の患者さんの処置のため,場所を移ってくれと言われ,奥まった場所に移動。そうすると看護師さん達の目にも触れなくなり,ちょっと点滴ペースが遅すぎるんじゃないかなと思いつつも,ナースコールを押すほどでもないとおとなしくしていると,放置されっぱなし。
 結局点滴に2時間以上かかる。今なら自分で適当に調節してしまうのだが(やってはいけません),当時はそんな術も知らず,じっと我慢の子であった。

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内科術前最後の外来

6月30日

 術前最後の有野先生の外来。大動脈弁閉鎖不全症について聞いてみると,「僧帽弁閉鎖不全症を原因として左室が拡大し,その結果,大動脈の弁輪が拡大して,大動脈閉鎖不全症を起こしているのだろう」とのこと。大動脈弁を形成した方が良いか放置した方が良いかは仁田先生と相談するという。
 前回の診察の時にそれを教えてくれなかった理由も聞きたかったのだが,そうすると,そのことを責めているかのような印象を与えてしまいそうで,何となく聞きそびれてしまった。なんというチキンハートであろう。手術をすればもっとキチンとした強心臓になれるであろうか?
 術後の外来は,また内科に戻るのか尋ねると,外科にしばらく通った後,安定したら地元の病院に戻ることになるようだ。つまり,今日で有野先生の診察を受けるのも最後となる。最後に「仁田先生は手術が上手なので,安心して任せていいと思いますよ。」と言ってくれる。たわいもない励ましと言ってしまえばそれまでだが,何となく嬉しく感じるのは,やはり無意識のレベルで手術への不安があるせいか?

 有野先生には4ヶ月間お世話になりました。どうもありがとうございました。

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よしいくぞうつながり





第1回自己血貯血

6月25日

 外科外来。まず血液検査をして,貯血出来る血の濃さがあるかどうか確かめる。これ以前の問題として,心不全症状があったり,細菌感染していたりすると貯血は出来ないみたい。血液検査の結果が出る間に肺機能検査肺機能検査室に通じる廊下には女の人の叫び声が響いていた。怪我の治療か何かの激痛から患者が悲鳴をあげているのかと思ったが,実際は,肺機能検査をする女性検査技師が,「ハイッ!吐いてっ!吐いてっ!吐いてっ!吐いてっ!吐いてっ!」と患者に指示する掛け声だった。肺機能検査といっても実際には肺活量測定のことで,なるべく速く一気に息を吐き出して呼気のスピードを測るのと,ゆっくり吐き出して呼気の量を測るのと2種類の方法で測定する。肺活量の測定など高校の体力検査以来だが,測定器は学校にあったような原始的な作りのものではなく,もっと高そうな機械につながっている。うら若き検査技師が羞恥心をかなぐり捨て,空気を切り裂くような大声で「大きく息を吸って~~吸って~~吸って~~吸って~ハイッ!吐いてっ!吐いてっ!吐いてっ!吐いてっ!吐いてっ!吐いてっ!吐いてっ!」と叫ぶので,その魂魄の気合いに押され,こちらもついむきになって息を吐き出す。そのわりには,肺活量は4600ccだった。高校時代は5000ccは超えていたような気がするが,歳をとったなあ。
 肺機能検査から帰ってくると,血液検査の結果も出ていて,問題なしということで400ccの貯血を始める。400ccと言えば,献血の一回量と同じだが,チキンな私は200ccの献血しかやったことがなく,しかも,例のBSE(狂牛病)騒動で献血制限対象に引っかかって以来,一度もやっていない。つまり400ccの血液を一気に失うのは生まれて初めてだ。ただ献血と違うのは,400ccの輸液の点滴をしながら血を抜くところである。血の代わりに塩水を入れておくと心臓の負担を減らせるようだ。血抜き用の針はかなり太いのだが,準備しているとき,若い先生が「針は○○を使うの? 俺,この針苦手なんだよなー」と言っているのが聞こえる。医師にも得意な針と苦手な針があることをこの時初めて知る。やはり苦手だったのか,針刺し失敗。「ホントご免なさい。腕がちょっと腫れちゃうかもしれませんけど。」と言っていたが,実際結構腫れた。そんなに痛くはなかったが。2度目の針刺しには成功し,貯血自体は20分くらいで終わったと思うが,輸液の点滴に1時間以上かかってしまう。途中,増血剤の注射。来週,もう1回貯血して,その次の週には入院,手術の予定だが,1週間で400ccくらいは増えるようだ。手術直前に貯血してしまったら,肝心の手術時に血が少なくなっているのではないかなどという心配はいらない。逆に自己血の脱血刺激により,骨髄の造血能が増強され,術後の貧血の回復も早くなるそうだ。貯血後の行動制限は当然何もなし。
 その後,頭部と胸部のCT検査。造影剤も使わず,ただ寝そべっているだけの検査で,ほとんど何も印象に残っていない。

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野坂昭如版


戸川純版




外科再診

5月29日

 外科の仁田先生の外来に行く。当初の一番の目的は,自己血の貯血をどうするか聞くことだったが,前回の日記に書いたように,今や最大の関心事は大動脈弁の逆流も始まってしまったのかどうかという点である。何故か今日は珍しくすいていて,割とすぐに診察室に呼ばれる。一応まず,貯血について尋ねると,念のためやっておきましょうということになる。しかし,自己血の貯血というのはいいことずくめなのかと思っていたが,いくら自分の血でも,保存しておいた古い血を使うというのは,全然リスクがないというわけではないらしい。最近は日赤の血液の信頼性も高まってきているので,場合によっては必ずしも自己血の方がリスクが低いとは言えないこともあるらしい。
 続いて,有野先生にもらったエコー検査のコピーを見せて,
「有野先生からは何も聞いていないんですが,ここにAR(moderate)と書いてあるのは,大動脈弁閉鎖不全症のことでしょうか?」
と尋ねると,やはり,「そうですね」という返事。仁田先生が続けて
「まだ,エコーの検査を見ていないので確かなことは言えませんけど,もし必要なら,大動脈弁の方もちょっと形成しておきますよ」
と事もなげに言う。エコー検査を見てもらっていないことは残念だが,これについては以前に悩んだ(3/6の日記)ので,同じ悩みを悩んでもしようがない。
「大動脈弁の形成というのは,自己心膜を使ってやるやつのことでしょうか?」
と私。東邦大学などで積極的にやっている,切り出した自己心膜をグルタールアルデハイドで強化処理をして弁として用いる大動脈弁形成術 (http://www.lab.toho-u.ac.jp/med/ohashi/cvs/treatment/aortic_valvular/self-pericardial_sac.html) が念頭にあった。これだと耐用年数が生体弁と同程度くらいしか期待できず,再手術必至となってしまうのが気がかりだ。仁田先生の答は
「いや,パッチはやりません。エコーを見てなければ確かなことはわかりませんが,おそらく弁の周囲を少しすぼめてやれば,逆流は止まると思いますよ。」
とのこと。弁輪縫縮くらいなら耐久性の問題はないのかな? 少し安心した。
 心房細動手術については,やはりフルのラディアル手術をやる見込みが大きいようだ。私の心房の膨張具合からいうと,ここでフルにやっておかないと,今は良くても将来,心房細動がひどくなる可能性が高いようだ。ただし,せっかく切ったり焼いたりしたして電気信号の伝達を切断した部分も,将来再び伝達経路がつながってしまう可能性も否定はできないそうだ。また,フルにラディアル手術をやるとなると,心臓の左肩にある左心耳(→まえだ循環器内科の図へ)という,心房細動の際,血がよどんで最も血栓ができやすい部分を切り取ってしまうことになるのだが,ここを切り取る事による不都合は何かないのか尋ねると,心耳というのは,利尿ホルモンの生成にかかわっていて,元々のメイズ手術のように左心耳,右心耳の両方を切り取ってしまった場合には,まれに小便の出が悪くなって体がむくむということもあったが,ラディアル手術の場合には右心耳を残すので,そういうこともないという。
 また,万一,僧帽弁形成が出来ない場合の人工弁についても聞く。ワーファリンを飲み続けるのと再手術とどちらが嫌かと言われれば,再手術の方が嫌なので,人工弁なら機械弁でお願いしようと決めていたが,その中でも,MCRI社のON-X弁に興味があった。現在主流のSt. Jude Medical社製の機械弁の場合には,血栓防止のため一生ワーファリンの服用が欠かせないが,ON-X弁の場合には,弁の素材と形状を工夫して血栓ができにくいように設計されているそうだ。そこで,ON-X弁をつけた患者の管理を,ワーファリンを使わずにアスピリンのみで行うという臨床試験がドイツの倫理委員会で承認され,南アフリカで行われているそうだ(http://www.paramedic.jp/ON-X4.pdf)。なぜドイツで承認された臨床試験が南アフリカで行われるのか分からないし,そんな怖い試験に参加する人というのは,どういった経緯で選ばれているのか(くじ引き?)もにも興味があるが,それはともかく,ワーファリンなしでいける機械弁というのは魅力的だ。臨床試験の最終結果はまだ出ていないのかもしれないが,仮にON-X弁を入れたときには,途中までワーファリンを飲んでおいて,ワーファリンなしでも安全という結論が出た段階でワーファリンを止めるということもできる。ただ,弁の選択には医学的見地だけでなく,大人の事情も絡んでいたりするかななどと変な気を回したりしつつも
「外国の方では,ON-X弁でワーファリンフリーの臨床試験が行われているそうですが・・・」
と話を切り出すと
「あ,それは駄目です。脳梗塞のイベントの発生も報告されていますし,ワーファリンなしでいくのは危険過ぎるので止めた方がいい。」
と即答。ワーファリンなしではやはり駄目か。残念。しかし,続けて仁田先生は
「でも,ON-X弁自体はいい弁ですから,もしもの時はON-X弁を使いましょう」
と言う。しかし,ワーファリンが必要なら特にON-X弁である必要もないので,
「St. Jude Medical社製の弁の方がON-X弁より優れている点は何でしょうか?」
と尋ねると
「やはり,長年使われてきた弁ですから,信頼性が確立している」
とのこと。期待の大型新人と実力を実証済みのベテランの違いみたいなものか。私は人工弁となった時にはやはりON-X弁でお願いすることにした。

 いったん診察室を出た後,処置室に呼ばれ,そこで貯血の予定を入れる。ここで応対してくれたのは,入院後の病棟主治医となる徳森先生だった。ここで入院の日取りも決めてしまう。有野先生からは,内科で入院するか外科で入院するか決まっていないので,今度の外来で決めようと言われたということも言ったのだが,まあ,いいでしょうと7月9日(木)に決めてしまう。前日の8日が冠動脈エコー検査の日なので,タイミングが悪い感じもしたが,でも,病院で一日長く過ごすよりも,面倒でも前日に病院まで往復した方が時間的にも経済的にも得だからいいか。

 心配していた大動脈弁閉鎖不全症の方も,形成するとしても“ほんのちょっと”で済むようだし,仮に“ほんのちょっと”で済まなくなったとしても,後は仁田先生にお任せするより他ないので,心配するのをやめた。

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