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発作性心房細動の発症を機に心臓弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症)が見つかり,弁形成手術と心房細動に対するメイズ手術(ラディアル手術)を受け,さらに術後に発症した感染性心内膜炎の治療を受けた記録です。

ハンプ終了

7月31日(金) 手術後18日目

 体温:朝36.7℃,昼37.0℃,夜37.1℃

 白血球数が3000個/μlまで下がる。正常値は4000~8000個/μlなので下がり過ぎ。抗生剤の副作用か?

 日曜日(→7/26へ)から,利尿と腎臓保護のためやってきたハンプが中止になる。これで,24時間,管につながれっぱなしという状態からやっと解放される。久しぶりに嬉しい気分。

 ワーファリンが2.5mgから3mgにまたまた変更。

 昼以降,もう治ったかと思う程,体調が良かったのだが,午後,シャワーを浴びるとやはり疲労感が出,夕食後には再び発熱。

 とうとう7月が終わってしまった。病院内はクーラーをかけているので,窓は閉め切っている。唯一,トイレの窓だけが少しだけ開いていることがあり,そこで外の空気を吸える。普段は蒸し暑い夏は大嫌いだが,一月近く,人工的な空気の中に居続けると,トイレの窓から入ってくるムウッとした熱気さえも心地よい。

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表皮ブドウ球菌

7月30日(木) 手術後17日目

体温:朝37.0℃,昼37.9℃,夜36.8℃

 昨日で峠を越えたかと思ったが,今朝はまた気怠い。

 先週火曜日(→7/21へ)の第1回目の血液培養の結果,コアグラーゼ陰性表皮ブドウ球菌(Coagulase-Negative Staphylococci:CNS→Wikiの解説へ)という細菌が検出されたという。
 この菌は皮膚常在菌で,採血の際の消毒が不完全だと,注射針で皮膚の菌を体内に押し込んでしまうこともあるそうで,病棟医の先生の口ぶりでは大したことのない菌であるように感じた。そんなヘナチョコの細菌を殺すのにバンコマイシンを使うのは大袈裟なような気もしていたのだが,後で調べてみると,皮膚常在菌ではあっても,いったん感染してしまうと,抗生剤が効きにくい菌であるようだ。(MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)も,元々は皮膚常在菌で健康な人にはほとんどの場合害がないそうだ。)

 ワーファリンが2mgから2.5mgへ増量。

 熱が出るのも今日が最後だろう,今日が最後だろう,と思い続けて,とうとう7月も終わりを迎えようとしている。手術前には,どんなに遅くとも7月中には退院できると思っていた。想定外の事態に,自分なりの回復の見通しが全く立たなくなり,焦りが出始め,精神的に辛くなり出した。
 高額医療の補助が月単位で計算される関係上,月をまたいでしまうと医療費の負担が激増してしまうというせこい心配もあった。(^_^;)

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薬疹

7月29日(水) 手術後16日目

 体温:朝36.8℃,昼37.7℃,夜36.6℃

 執刀医の仁田先生が来てくれたとき,白血球数が正常値に戻ったことを聞かされる。とは言っても,これまで白血球数が異常だったことを知らなかったのだが。
 入院していて困るのは,情報があまり患者に伝わらないことだ。毎日,徳森チームの病棟医の先生達が回診に来てくれるが,そこでの会話は世間話程度に終わってしまって,なかなか外来の時のような詳しい説明は聞けない。毎朝のようにやっている採血の結果もどうなっているのか知らずにいた。
 病棟医の先生達も,こちらから質問をすれば丁寧に答えてくれるが,そうでないとあまり説明を積極的にするという感じではない。これは,大部屋に入院する場合には,ある程度仕方のないことなのかもしれない。
 大部屋には様々な人がいる。私のように,何でも知りたがる者もいれば,「説明されたって,わからねぇ。先生におまかせするよ。」と言って,説明されることをかえって面倒臭がる者もいる。あるいは心配性な人には,わずかなリスクを説明することが,恐怖心を与え,かえって治療に悪影響を与えることもあるだろうし,それ以前に,手術によって一時的に,あるいは加齢のため,認知力が低下していて,説明を理解できない人もいる。このような様々な人達がいる大部屋で,患者達に一律の態度で接することは不可能だ。人を見て対応するしかないのだろうが,言うは易く行うは難しである。さらに人を見て対応するということができたとしても問題は残るだろう。例えば仮に,知りたがりの私の隣に,説明されるのを面倒くさがる人がいたとして,私に詳しい説明をし,隣の人には軽い説明にとどめるという,患者の希望通りの対応をしたとしても,軽い説明をされた人は,「何でキチンハートの野郎にはあんな詳しく説明して,俺にはしないんだ ゛(`ヘ´#)゛ブーブー」となってしまうだろう。
 声も筒抜けでプライバシーもないし,医師の立場で考えれば,大部屋の患者への説明はどこまでするのか難しい所があるだろう。つくづく医療行為には正解というものがないと思う。
 とは言え,もうちょっと説明してもらいたいなとも思う。

 仁田先生からは
「何らかの感染があったみたいだが,薬が効いているようで良かった」
と言われる。このときはこの言葉を,風邪みたいなものというイメージで聞き流してしまったが,後から考えると,重大な意味のある言葉だった。

 ロキソニンを飲んでいるからかもしれないが,午前中の37.7℃をピークに体温が下がり始め,気分も楽になる。利尿剤も効いているようで,昨日は2888ccも出たそうだ(普通は1000~1500cc)。そのせいか足のむくみもなくなってきて,やっと峠を越えたかなと思ったのだが・・・

 数日前から両脇腹に出来ていたプツプツとした出来物が看護師さんに見つかり,薬の副作用によるもの(薬疹)とされる。痛くも痒くもないし,これだけ薬漬けになっているのだから出来ても不思議はないという感じで,気にしていなかったのだが,放っておいていいものではないらしい。看護師長までやってきて,予想以上の大事になっている。
 医師の見立てで,一昨日から始めたゲンタシンの点滴が犯人ではないかと疑われ,ゲンタシンは中止になり,ミノペン(ミノマイシンのジェネリック)に変えられる。ゲンタシンを始めた頃には,もうすでに出来ていたような気がすると言ったのだが・・・
 脛にも赤いプツプツしたものが出来ているが,これは弾性ストッキングを履いている事による内出血で,特に問題ないようだ。
 オイラックスH軟膏を処方されたが,これを塗るとベタベタしてかえって痒くなるような感じがしたので,あまり塗らなかった。

 先週の水曜日に続き,再び経胸壁エコー検査。
 検査終了後,
「嫌だったら断って下さって結構なんですけど,研修生の実習に協力してもらえませんか?」
と聞かれ,お安い御用と承諾する。
 検査技師と同じように,研修生がエコープローブを胸に当てるのだが,なかなか鮮明なエコー画像が浮かび上がらない。正直言って今までは,検査技師の方達がいとも簡単に検査を行っていたので,誰でも出来る検査なのかと思っていたのだが,微妙なエコープローブの当て具合の変化で画像の見え方はガラッと変わってしまう。熟練の技が必要だと言うことに初めて気がついた。

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ピアニカを吹いているのは,若かりし頃のあの大女優

終わらない発熱

7月28日(火) 手術後15日目

 体温:朝37.3℃,昼37.3℃,夜37.1℃

 午後3時,自分の体温計で38.3℃を記録(上記の体温は病院の定時検温の時のもの)。私のオンボロ体温計は,病院の体温計より0.5℃ほど低く出ることが多いので,実際には38.8℃くらいだったのかもしれない。昨日に続き,解熱剤の座薬を入れられ,速やかに下がる。

 夜から,ロキソニンを毎食後飲むよう指示される。
 現在飲んでいる薬は
(1)ワーファリン 2mg:昼食後
(2)ラシックス錠 20mg×2:利尿剤。朝食後。
(3)アルダクトンA錠 25mg×2:利尿剤。朝食後。
(4)オメプラール錠 10mg:胃酸の分泌を抑える胃薬。夕食後。
(5)ロキソニン 60mg:解熱剤。毎食後
(6)ムコスタ錠 100mg:胃粘膜の保護。毎食後。

 連日の発熱にもかかわらず,CRP(C-reactive protein;C反応性蛋白。→Wikipediaの記事へ)という血中の炎症反応を表す数値は下がってきているとのこと。

 いつの間にか,長めに見積もった退院の目安である術後2週間を過ぎてしまった。(´・ω・`)

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血液培養のための動脈からの採血2度目

7月27日(月) 手術後14日目

 体温 朝36.9℃,昼38.9℃,夜37.6℃

 朝起きたときは調子が良かったのだが,先週の火曜日(→7/21)に引き続いて,またしても水を飲み損なって気管の方に入れてしまい,死ぬ程むせてしまう。
 よく,咳やくしゃみをした拍子に肋骨が折れてしまったなどという話を聞く。排便の際の息みさえ良くないといわれている心臓手術直後のデリケートな時期に,場合によっては肋骨を折る程の威力のあるひどい咳を繰り返すと,切り貼りしたばかりの僧帽弁が破けてしまうのではないかと真剣に心配した。この時期はくれぐれも水は慎重に飲んだ方が良い。
 確か,同じ心配と同じ反省を先週の火曜日にもしたはずだが,一度や二度の失敗では反省が身につかないんだな~これが。(・・。)ゞ

 むせたせいか,このあと気分が悪くなり出し,寒気がして,朝食を食べられなくなり,またしてもウィダーインゼリーのお世話になる。私は森永製菓の回し者ではないが,本当にウィダーインゼリーには,年初の親知らず抜歯で顎が開かなくなった時と今回の心臓手術後の時とで,大変お世話になった。お礼に宣伝しておこう。



 今日は入院前から密かに楽しみにしていた教授回診の日だ。教授回診のイメージといえばやはり,これ↓↓↓だ。

ちょっと前までは,看護師長が患者に「教授に質問はしないで下さい」と言って回ったなどという話も本で読んだことがあるので,今でもその雰囲気が残っているなら,その大時代さを堪能させてもらおうと思っていたのだが,当然であろうか,実際にはこんな緊迫感はない。看護師が直立不動で大名行列を迎入れると言うこともなく,というよりそれ以前に,看護師は全く無関係に自分の仕事をしているし,医師の集団も談笑しながら,ダラダラと歩いてくる。
 この教授回診というのは患者側からはその意義がわかりにくいが,ネットで調べてみると若い病棟医を教育するという目的があるようだ。教授の質問に病棟医が答えられないと,患者の面前で叱責されるということもあるらしく,病棟医はそれなりに緊張感を持って準備にあたるそうだが,私が見た限りでは,病棟医の方にもあまり緊張した様子は見られなかった。
 ただ,日本海大学病院の場合は,心臓血管外科以外にいくつかの科がまとまって,第二外科を構成しており,回診に回ってくる教授は,私の執刀医の仁田先生でも,心臓血管外科部長の沖先生でもなく,心臓を専門としない第二外科部長の先生なので,教授からのツッコミもそんなになかったと思う。
 というわけで,あまり印象に残るような事はなかった。先週の月曜も本来なら教授回診の日だが,祝日なのでなかったと思う。
 病院側もせっかくだから,患者サービスとして,教授回診の時には「白い巨塔」のテーマ音楽を館内放送で流し,看護師が廊下に整列して一行を迎えるという風にしたら楽しいの思うのだが,ダメか?

 朝の「むせ」以降,気分が悪くなったのだが,ついに午前11時の検温で,最高記録38.9℃に達する。解熱剤の座薬を入れられると,速やかに下がって行く。
 だが座薬というのは,入れられるとすぐに出そうになって困る。入れられた刺激が元で,便意も催してくるし,だからといって,出してしまったら元も子もないしで,どうも好きになれない。やはり私の肛門は出口専用であるらしく,入口とはなり得ないようだ。

 高熱が出たので,先週の火曜日(→7/21)に引き続いて,再び右足の付け根の動脈から血液培養用の採血。今回は,男の先生と看護師さん一人とで,前回のような物々しさはない。前回はパンツをペロンと全部脱がされたが,今回は右半分だけずり下げただけなので,恥ずかしさも幾分少な目。しかし恐怖心は相変わらずで,緊張しまくった。交感神経が興奮するせいか,終わった後には微熱による体の怠さがなくなってシャキッとするもの前回同様。
 しかし,心臓手術を経験したのだから,この程度の処置はへっちゃらになっても良さそうなものだが,どうも注射針恐怖症は治らない。朝の,腕の静脈からの採血でさえ,この動脈からの採血程の恐怖心はないものの,相変わらず怖い。針を刺されるのは割と平気なのだが,その後,血を吸い取られる時が,痛くないのに怖い。

 夜から,バンコマイシンの他,新たにゲンタシン(ゲンタマイシン)という抗生剤の点滴も追加される。バンコマイシンが1日4回で,ゲンタシンが2回だから,一日中点滴しているような感じだ。

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