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発作性心房細動の発症を機に心臓弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症)が見つかり,弁形成手術と心房細動に対するメイズ手術(ラディアル手術)を受け,さらに術後に発症した感染性心内膜炎の治療を受けた記録です。

新しい人工弁

5月30日付けの日経新聞電子版によると,国立循環器研究センター医工学材料研究室の中山泰秀室長らが,新たな人工弁の技術を開発したとのこと。


アクリル製の心臓弁の型を体内に埋め込み,しばらくして型の表面をコラーゲンなどが包み込み,人工の心臓弁が形成されたところで,型を取り除く。

ヤギに移植した実験では効果が確かめられたとのこと。2~3年後に臨床研究し,5年後の製品化を目指すという。

自分の細胞から作られるため,現在の豚や牛の生体弁よりも耐用年数が長くなる可能性があるそうだ。

大いに期待したい。


2012年10月21日 追記:
上の記事より詳しい記事がだいぶ後になってから読売新聞に出ていたらしい。上の記事では「耐用年数が長くなる」可能性に言及するに留まっていたが,読売の方では「生涯使える可能性」に踏み込んでいる。元の読売の記事はもう見られなくなっているので,2chから孫引きしておく。
(ところで,iPSによる心筋再生手術の捏造騒動もあったが,再生医療というと心筋の再生ばかり話題に上る。心臓弁のiPSによる再生という研究はなされていないのだろうか? 筋肉より簡単なような気がするのだが…)

〜〜〜(読売記事の2chからの孫引)〜〜〜
★皮膚細胞で心臓大動脈弁、ヤギで成功…子供治療に道

 皮膚細胞で作った人工の心臓大動脈弁を移植することに、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)が世界で初めて、ヤギで成功した。

 人間とほぼ同じ大きさのヤギ(体重50キロ)の大動脈弁は、1か月経過した7日も正常に動いている。従来の人工弁が使えない子どもなどの治療に道を開く成果として注目される。

 血液の逆流を防ぐ大動脈弁に異常がある心臓弁膜症などの患者には、弁を金属などで作った機械弁や、動物の心臓を加工した生体弁に置換する手術が行われる。

 手術は毎年約1万件あるが、機械弁は血の塊ができやすい上、成長につれて心臓が大きくなる子どもには不向き。生体弁も約15年で劣化し、再手術が必要という欠点がある。

 同センターの巽英介・人工臓器部長と中山泰秀室長らは、心臓弁と同じ線維芽細胞の多い皮膚細胞の再生力に着目。アクリル樹脂で大動脈弁の型を作り、ヤギの背中の皮膚下に埋め込んだ。

 1か月後に皮膚細胞が分泌したコラーゲンが型を包み込むように固まり、直径2センチ、厚さ0・5ミリの弁ができた。ヤギの心臓に移植し、今も正常に動く。

 同じ手法で作ったイヌの肺動脈弁は、3か月で心臓とほぼ一体化。肺動脈弁より高い圧力がかかる大動脈弁の作製は難しいとされるが、巽部長は「ヤギの大動脈弁も心臓と一体化している可能性がある。そうすれば生涯使える」と話す。

(2010年8月8日03時23分読売新聞)

▽ソース
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100808-OYT1T00050.htm
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